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陶磁器ブランドAtoZ
 
ささきひとみの”英国アンティークの暮らし”からの抜粋で
英国を代表する陶磁器メーカーの歴史や特徴などをまとめてみました。
 
詳しくはささきひとみの本
”英国アンティークの暮らし”(河出書房新社)”イギリスアンティーク手帖”(河出書房新社)をご覧くださいね。
 
1:ウエッジウッド

1759年ジョサイア・ウェッジウッドによりスタフォードシャー州ストークオントレント・バーズレムで創業しました。ロイヤルドン社と並ぶ世界最大級の陶磁器メーカーの一つです。主に高級食器を製造・販売していますが、アクセサリやタオル、テーブルクロスなども扱っています。日本には子会社としてフィスカース ジャパン株式会社があります。

2:パラゴン

パラゴンの言葉の意味は”模範・お手本”という意味です。エンズレイ創業者のひ孫・ハーバード・エンズレイとヒュー・アービングが共同で1897年にスターチャイナという名前で創業しました。英国王室への贈り物としてティーセットを作り1937年には王室ご用達の称号を与えられ、英国を代表するティーウェアのメーカーとなりました。

3:コールポート

コールポートは英国ストークオントレントから車で1時間ほど離れたところにあります。コールポートの創始者ジョン・ローズは1796年にエドワード・ブレイクウェイとともコールポート窯を開きます。アンティークの陶磁器の中でも可愛らしい美しさ、繊細さ、エレガントさ、質の高さのどれをとっても5つ星なのがコールポートのイメージです。

4:シェリー

1860年代に創業したワイルマンファミリーの陶器工房が、磁気も作り始めました。1925年にメーカー名を”シェリー”に変更し1966年までたくさんのカップを作り続けました。1896年にデザインされた”デインティシュ”はシェリーの代表的なカップの形で、閉窯するまでさまざまな絵柄がつけられ、長い期間作られたベストセラーです。

5:スポード/コープランド

スポードの生みの親はジョサイア・スポードです。スポードファミリーは、英国で長く愛されることになるブルー&ホワイトのプリント陶磁器を開発しました。スポードは主任造形師にまでなり認められ、1789年から1791年にはボーンチャイナの製作に成功します。コープランドというとコープランド・スポードを思い浮かべる方もいるでしょう。ウィリアム・テーラー・コープランドは、1833年にスポード社を購入しています。そして”コープランド&ギャレット”が生まれるのです。

6:リモージュ・セーブル

リモージュ磁器は、フランスヌーヴェル=アキテーヌ地域圏のリモージュとその周辺で生産される磁器の総称 です。1771年を起源の年として、現在まで生産を続けています。白色薄手の素地に釉を、その上に「落着いた上絵」を描いたものが特徴。素焼きに絵付けをして焼くのではなく、白い生地に絵付けしてからさらに焼き付けるという手法はリモージュでは19世紀後半から行われております。
セーヴル焼は豊かな彩色を駆使したロココ様式の絵画表現による装飾が最大の特徴で1枚の値段が大変高く高級な磁器であります。ここでフランスの磁器生産技術が発達し、後にはリモージュへ技術が渡り、リモージュ焼は量産磁器として普及しました。1824年には国立セーヴル陶磁器製作所が作られて現在に至ります。

7:ミントン

18世紀後半、ロンドンで銅版彫刻師として活躍していたトーマス・ミントンが1789年ストークオントレントに引っ越して陶磁器のビジネスを始めます。息子が経営に加わることにより1810年代にトーマスミントン&サンズというメーカー名になった時期もあります。残念なことに2015年の親会社ロイヤルドンの買収に伴い、ミントンブランドは廃止となりました。

8:ロイヤルドルトン

英国陶器の父と呼ばれる、ジョン・ドワイト・ドルトンはロイヤルドルトン創業者ジョン・ドルトンの父です。ジョンは父に弟子入りして、すべての技術を学び、ロンドンで一番の陶工といわれるまでになります。1815年に創業してから20年後ジョンの息子、ヘンリー・ドルトンが会社経営に加わり、大きく飛躍します。1901年にはエドワード7世により、ロイヤルの称号をもらいます。2005年に残念ながら工場は閉窯してしまいました。

9:ロイヤルアルバート

ロイヤルアルバートという名前は実はトレードネームであり、もともとはメーカー名ではありませんでした。1896年に創業したトーマス・C・ワイルドがメーカー名になります。英国のアンティーク、ヴィンテージの陶磁器の中で世界で一番たくさん作られたティーセットはロイヤルアルバートの”オールドカントリーローズ”です。またダービーで作られていた伊万里柄をモチーフにしたオリエンタル風のティーセット”エアルーム”を売り出して成功します。

10:ロイヤルウースター

ロイヤルウースターは英国四大名窯のひとつで、日本ではウースターソースで有名なイギリスのウースターという街で生まれました。医師・薬剤師とビジネスマンたちによって始まったという少し変わった窯です。その理由として中国から送られてくる真っ白い白磁を英国では作り出すことができず、成分や調合などの科学的知識が必要だったからと言われています。ウースター窯は残念ながらすでに閉窯しており、今はその場所にウースター美術館があります。

11:エインズレイ

ジョン・エインズレイは陶器工房の労働環境の改善に自力し、1864年には陶磁器メーカーの工場法が制定され、1873年には労働者たちの労働時間が8時間と決められました。エインズレイの陶磁器のバックスタンプには、王冠のマークの横に1775年の年号が記されています。実はこれは創業の年号ではありません。1775年という年代は、先人のウェッジウッド英国の陶磁器メーカーの基礎を築いた時代です。

12:ハマースレイ

ハマースレイは1887年にストーク・オン・トレントで創業し、1966年にはスポードグループの傘下となりましたが、その職人芸は色褪せる事なく、現在も愛され続けているブランドです。英国らしいお花模様の溢れる絵柄が特徴です。

13コウルドン

コウルドンは1861年にリッジウェイを引き継いだメーカーです。コウルドンは人物名ではなくリッジウェイの時代から続く工場のあった地名となります。気品あふれる貴婦人が使うティーカップというのがコウルドンの陶磁器のイメージでしょうか?コウルドンの磁器は多く北アメリカに輸出されました。近年、コウルドンのティーカップ&ソーサーの人気が高まり、値段も高騰しています。

14:ミーキン

ミーキンといえば、レトロな柄の比較的現代的な陶器のテーブルウェアが知られています。歴史は意外と古く、1851年に創業しました。オーストリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカにも輸出し始め、庶民が使える安いテーブルウェアとして人気を集めます。1887年には英国で一番大きな陶器工房となります。1859年にできたイーグルポタリーは2004年までに稼働していましたが、残念ながら2005年に解体されました。

15:トスカン

1878年にスタフォードシャーで設立されたタスカン(TUSCAN)窯は、1972年にウェッジウッドの傘下に入るまで、何世代にもわたって、創業者のPlant一家によって作り続けられてきた歴史ある窯です。1950年代にはスージークーパーと合併し、いろんな陶磁器を作り続けて来たトスカン窯の中でも、ほんのちょっとピンク色をした陶磁器の素地は特に人気です。

16:ニューホール

古い英国の陶磁器が好きな人であれば、きっと一度は聞いたことのあるメーカーではないかと思います。ニューホールといえば、素朴なピンク色のバラや格子模様、二ッティングパターンのティーボウルを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?1781年から1835年の54年の年月を経て閉窯したメーカーです。1768年から1770年に存在したプリマス窯から派生していますが買収を経てリチャード・チャンピオンがストークオントレントに開いた窯がニューホールとなります。

17:ウッズ

ウッズはスタッフォードシャーで1940年代から1980年代まで40年近くにわたって愛されたテーブルウェアです。淡いエメラルドグリーンの”ペロル”が有名で今でも英国の学校や公共施設のお茶用のティーセットはペロルのことがとても多いです。日本でも有名な陶器デザイナーのスージークーパーにウッズ&サンズが質のいい陶器を安い値段にスージーに提供し、スージーは工房をウッズの工房の隣に作ったというお話があります。

18:カラコフ

カラコフというメーカーは、ヴィクトリア時代後期、1980年にハーバート・ジョセフ・カラコフが創業しました。それから、1940年代まで続いたメーカーで、たくさんのティーセットを作り出しました。

19:マイセン

マイセンはドイツのマイセン地方で生産される磁器の呼称です。多くの方がその名を知っているように名実ともに西洋白磁の頂点に君臨する名窯です。初期のマイセンのデザインは中国の五彩磁器や日本の伊万里焼の影響を受けていましたが1720年以降ヨーロッパ的なロココ調の作品が主流になりました。マイセンの陶磁器には交差した2本の剣のトレードマークが1723年から用いられており、これは現在まで使われているトレードマークの中ではもっとも古くからあるものの一つであります。

20:リッジウェイ

「豪華絢爛」という言葉がぴったり似合う作品が多いリッジウェイ。もともとは土器の工房として始まり、質の高い陶器やボーンチャイナも作っていくようになります。ストークオントレントではリッジウェイ一族が陶磁器の世界に名を馳せていて、18世後半には16の窯の名前にリッジウェイがついておりました。リッジウェイの特徴は他の窯のものよりも素地がずっしりと重く丈夫で、綺麗な状態で残っていることが多いです。

21:ロイヤルクラウンダービー

イングランド・ダービー州で創業した英国で最も歴史ある陶磁器ブランドのひとつです。1750年にダービー社という名前で創業したのち、高い品質、精巧な技術が認められ、1775年には国王ジョージ三世より商標に「クラウン」の使用を認められる栄誉に浴したため、ダービー社はクラウン・ダービーという名前で知られるようになりました。その後1890年に「王室御用達の陶磁器メーカー」としてヴィクトリア女王より「王室御用達許可証」を賜りました。英国でも稀な二つの称号を冠する最高の栄誉を担った「ロイヤル・クラウン・ダービー社」が誕生しました。

22:ダベンポート

ダベンポートは1794年からダベンポートファミリーの経営だけで1887年まで続いたメーカーです。ウェッジウッドのクリームウェアを真似てみたり、スポードに感化されボーンチャイナ作成に力を入れ、ガラス製品の工場も始めて成功させています。1806年にロイヤルファミリーがストークトレントを訪問した際には、ウェッジウッドとスポードと、そしてなんとダベンポートにも立ち寄り、王室ご用達の称号を得ました。

23:ドレスデン/ババリア

ドイツのドレスデンは陶磁器の町として有名なマイセンまで約25キロメートルと近い町です。ドレスデンは12世紀のヨーロッパ文化の中心であり、ザクセン選帝侯の宮廷都市として栄えている街でした。19世紀後半には裕福な庶民にまで陶器の人気が広まり、絵付け工房が沢山あったといいます。ドレスデンでは、マイセンや他の場所で作られた陶器をドレスデンの手描き職人が絵付けをしていました。またババリア地方も古くから陶器の産地で、有名な陶器工場が多くあります。特にミッドセンチュリー期のレトロな柄が可愛い皿やカップやポットなどのヴィンテージ食器が人気です。

24:KPM

KPMは1763年にプロイセン王フリードリヒ2世によって創立されたドイツの陶磁器メーカーです。製品マークは、ブランデンブルク選帝侯の紋章に由来するコバルトブルーの王笏で、すべての製品に付けられています。さらに、装飾が施されたKPMの磁器には全て、絵職人のマークと絵付けマークが描かれている。KPMは、今日でも工場制手工業である。すべての磁器(食器セットとフィギュア)は手作りで、装飾画はフリーハンドで描かれています。

25:クレッセント

1861年に創業した窯ジョージ・ジョーンズが、1872年に息子もビジネスに加わることとなり、ジョージジョーンズ社が後に変更した名前です。1872年から、ティーウェアを作り始めました。英国の陶磁器のメッカ、ストーク・オン・トレントにあったクレッセント社は、1950年代に閉釜しましたが質の高い製品を作出していたメーカーです。

26:オールドノリタケ

オールドノリタケとは日本陶器合名会社が明治期から戦前に欧米に輸出した陶磁器です。現在は株式会社ノリタケカンパニーリミテドとなっております。花瓶や置物などの装飾品と洋食器などのテーブルウェアが主体で、特に芸術的な絵付けや繊細な細工などで知られ、現在でも多くの収集家がいます。一般的に知られているオールドノリタケは金盛装飾をふんだんに使った陶器ですが、それらの製品は1904年に日本陶器合名会社が創設される以前のものが多いとされています。

27:ベリーク

ベリークは、北アイルランドの国境近くにある街の名前です。北と南アイルランド最古の窯元ベリークはアーン川沿いの町で1857年に生まれました。ベリークは今でも続いている英国の中では稀少なメーカーです。有名なのは、1863年から作られている貝殻のような薄手の素地で作られている”バリアンウェア”です。三つ葉のクローバー模様はベリークのトレードマークです。

28:ブース

ブースは1868年に創業したメーカーですが、庶民的な”アーザンウェア”(硬質陶器)を作り続け、ウースターが1760年代から作っていたコバルト色のウロコ模様の”ブルースケイル”という模様を真似た品を作っていました。ただし、ブースの作品は偽物というより、新たに作り直したもの(リプロダクション)と認められている作品です。ブースが作ってきた品々は英国の庶民の愛した温かみのある食器ばかりです。

29:HRダニエル

コレクターも多く、驚くほど美しい作品を残したヘンリー・ダニエルとリチャード・ダニエル親子が1822年に創業したメーカーです。Hはヘンリー・ダニエル、Rはヘンリーの息子、リチャードの頭文字です。名窯スポードにも認められ、1826年にシュールズベリー伯爵から大きなオーダーを受け、H&Rダニエルの名声は広がりました。H&Rダニエルの作品にはほとんど刻印がつけられていません。それは、小さなメーカーは自分の力では品物を売ることが難しく小売店で売ってもらわなければならず、その際に小売店からメーカー名を入れないようにといわれていたからです。

30:サミュエルオールコック

サミュエルオールコックは英国スタッフォードシャー州バーズレムにて1828年から1859年の間に操業していた先駆的な陶磁器メーカーです。彼らの代表作はその時代に人気のあるものをさまざまなセラミック材料を利用して成形した「絵の水差し」で特に注目されました。

31:フィギュリン

ひらひらとしたお姫様のようなスカート、そんなドレスを着た美しい人物の形をした磁気の置物は、遠い昔1700年代前半から作られていました。人物像の磁気の置物が作られたのは、ドイツのマイセンが最初といわれています。英国ではそのロココ時代のリバイバルとして1700年代後半にコールポートをはじめ、たくさんのメーカーが中国やヨーロッパの影響を受けてフィギュリンを作り始めます。ロイヤルウースター、ロイヤルドンもたくさんのフィギュリンを作りました。

32:フォーチュンテリングカップ

1900年代初めから陶磁器メーカーがこぞって紅茶占いカップ(フォーチュンテリングカップ)を&ソーサーを売り出します。占い師でもなくても紅茶占いができるように、カップの内側にタロットカードやトランプの絵柄などが描かれているもので、占いの手引きの冊子も一緒になって売られていました。エンズレイ、パラゴンの他に、ミーキン、ジャクソンズリングなどさまざまなメーカーが紅茶占いカップを作りました。

33:ハーフドールコレクション

ハーフドールとは上半身だけの磁器でできたお人形のことをいいます。1920年代に磁器のレース人形で有名な、ドイツのシッツェンドルフという18世紀より続くメーカーから英国に輸入されたことで、英国の女性たちの間で流行しました。ハーフドールにはドレスを着せるための小さな穴が腰の部分にあいていてドレスを縫い付けられるようになっています。女性たちの裁縫の趣味のひとつとして瞬く間に人気が広まりました。
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